「DELL Inspiron 1501」をSSDに換装してみた (1)試してみた

Windows XP
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Windowsの起動が遅い、アプリの起動が遅い、インターネットの速度が遅い。

「そろそろ買い替え時…?」

という、その前に…。

今回は「DELL INSPIRON 1501をSSDに換装してみた」という記事です。

ノートパソコンのスペックについて

2006年に発売された「DELL Inspiron 1501」です。

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当時としては10万を切る安いノートPCとして出回っていた気がするので、お持ちの方も多いのでは無いでしょうか。(キャンセル品等のアウトレット品も多く出ていたと思われます)

主要スペックは次のとおり。

今回の構成 BTO可能な構成
プロセッサ AMD Athlon 64 X2 TK-55 AMD Turion64 X2 TL-58
AMD Turion64 X2 TL-56
AMD Athlon 64 X2 TK-55
モバイル AMD Sempron 3600+
チップセット AMD Radeon Xpress 1150/SB600
OS Windows XP Home Edition SP2
(Windows 7 Home Premiumにアップグレード済)
Windows XP Professional SP2
Windows XP Home Edition SP2
メモリ 512MB(1.5GBに増設済) DDR2-667 SO-DIMM×2スロット
512MB~2GB
グラフィックス チップセット内蔵(Radeon X300相当)
VRAMは128MB+メインメモリから最大256MB共有
画面 15.4インチ液晶 WXGA(1280×800) 15.4インチ液晶/14.1インチ液晶
HDD 80GB 2.5インチ SATA 60GB、80GB、120GB
光学ドライブ DVD/CD-Rコンボドライブ DVD/CD-Rコンボドライブ
DVD±RWドライブ
有線LAN 100BASE-TX/10BASE-T
無線LAN IEEE802.11g/b IEEE802.11a/g/b、IEEE802.11g/b、なし
オフィスソフト Microsoft Office Personal 2007 Microsoft Office Personal 2007
Microsoft Office Personal 2007 with PowerPoint
Microsoft Office Professional Plus 2007

BTOでCPUやメモリ容量を選ぶこともできるので、同じ「Inspiron 1501」でも様々な構成があります。

購入した時期によっては上記以外にも組み合わせがあるようです。

OSのアップグレードと、メモリ増設

OSはWindows XP Home Editionだったのですが、「Windows 7 ファミリーパック」でアップグレードしてあります。

Windows7にするにあたって、メモリ512MBでは少なすぎるので、1GBのメモリを増設してあります。

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Win7へのアップグレードとメモリ増設の詳細は前回の記事を参照ください。

「とりあえず使える」状態にはなりましたが、どんどん遅くなってきました。

1.5GB程度では物理メモリの使用量は常に最大の状態なので、ページング(メモリスワップ)が多発してしまい、何をしても、何もしてなくても、「そもそも起動するだけで遅い」という感じです。

参考に、「電源ボタンを押してからWindowsが起動され、自動ログオンでデスクトップが表示されるまで」が約73秒かかります。

そして、「HDD(ハード ディスク ドライブ)のアクセスなどが落ち着いている状態で、Excelのアイコンをダブルクリックしてから、Excelが実際に使えるようになるまでが約11秒かかります。

メモリ不足も吹っ飛ばすSSD換装

メモリが足りないと、足りないメモリをページングファイルというファイルを使って補うため、HDDへのアクセスが増えます。

ノートPCのHDDは小さくする代わりに遅いものが多いので、HDDにアクセスする機会が増えるほど動作は遅くなります。

何もしていないのにずっとHDDをアクセスしたままで、アプリなどが起動しない状態が発生するわけです。

4GBくらいまでメモリを増やしていけば、ある程度解消すると思うのですが、そもそもメモリの上限が2GBまでだったり、HDDは遅いままなのでアプリのプログラムの呼び出しや、ファイルの読み書きなどに時間がかかるのは改善しきれません。

そこで、HDDを高速なものに置き換える方法があります。

今回はそのまま高速なHDDに置き換えるのでは無く、SSD(ソリッド ステート ドライブ)へ入れ替えてみます。

intel-x25-m

SSD(正しくは「Flash SSD」)は、SDカードなどと同じ「FlashROM(フラッシュロム)」というのを使ったもので、HDDからの置き換えに使うことができます。

鉄のディスク(円盤)を回して読み書きするHDDに対して、フラッシュロムに直接読み書きするSSDはとても高速です。(フラッシュロムそのものが速いわけでは無いのですが、複数のフラッシュロムを搭載して、同時アクセスするなどの高速化が図られています)

また、仕組み上、同じシリーズの製品であれば、容量が大きいSSDほどアクセスが高速になります。(SandiskのUltra IIシリーズの120GBと240GBなど、同じ速度の場合もあります)

ドライブの読み書きが高速になることで、

Windows起動…システムのファイルを読み込むのが早くなる→電源オンから使えるまでが早くなる

アプリ起動…アプリの実行ファイルや設定ファイルを読み込むのが早くなる→ファイルを開いてから編集できるまでが早くなる

ページング…ページングファイルの読み書きが早くなる→メモリが不足しているため、何もしていないのにずっとHDDにアクセスしている現象が解消される(ページング処理がすぐに終わるため)

といったメリットがあります。

起動が速くなるのは分かり易いメリットです。

この速度を知ってしまうと「なんで早くやらなかったんだろう」と思う方も多いかと思います。

デメリットは、HDDに比べてSSDは「値段(容量あたりの単価)が高い」「書き換え可能な回数が少ない(≒壊れやすい)」というところです。

値段については、5年くらい前は80GBで3万円弱とかしていたため、手軽にHDDから置き換えられるものではありませんでした。

現在では128GBクラスが7千円~1万円、256GBクラスが1万5千円~2万円くらいで売っています。

書き換え回数についても、昔は「いつ壊れるか分からない!」と思いながら使用していたものですが、ウェアレベリングやキャッシュ技術の向上により、普通に使う分には問題無いレベルになってきました。

SSDが流行り始めた頃は、「書き込み速度が遅い」「システムが数分ごとに一瞬固まるプチフリーズ現象」といったものもSSDの特徴としてありましたが、最近の製品は書き込み速度も速いものが多く、プチフリーズなども起こりません。

昔、SSDに換装して後悔した方もチャレンジしてみても良いと思います。

Intel X25-M 80GBに換装してみる

まずはお試しとして、余っていた「Intel X25-M 80GB SSD」にしてみます。

手順としては、

  1. HDDを取り外す。
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  2. メインPCにSATAケーブルで接続する。
  3. 取り付けたHDDのバックアップを取る。(今回は「Acronis True Image 2015」を使用)
  4. メインPCの電源を切り、HDDをSSDに繋ぎ替える。
  5. 先ほど取ったバックアップから復元(リストア)する。
  6. メインPCの電源を切り、SSDを取り外す。
  7. SSDをノートパソコンに取り付け直す。
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さっそく電源を入れてみます。

起動時間が短くなった

電源ボタンを押してから、自動ログオンでログオンして、デスクトップが表示されるまでの時間が短縮されました。

画面表示など、計測のポイント HDD SSD換装後
電源ボタンを押す 00:00 00:00
POST画面表示 00:04 00:04
「Windowsを起動しています…」表示 00:11 00:11
「お待ちください」表示 00:37 00:27
自動ログオン、「ようこそ」表示 00:45 00:27
デスクトップ表示 01:03 00:36

※デジカメで動画として撮影して、画面切り替えごとに手動で時間確認。そのため、1~2秒程度の誤差があります。

初回起動時は、SSDのドライバーを読み込むため、再起動が必要になります。

「再起動する」を押して、次にデスクトップが表示されるまでの時間は約52秒でした。

Excelの起動も約11秒→約1.5秒へ短縮。

ストレスを感じない速度になりました。

ベンチマークを取ってみる

元々のHDDは「HITACHI HTS541680J9SA00 (SATA/5400RPM/80GB HDD)」でした。

メインPCのSATA2ポートに接続して「Crystal DiskMark 3.0.3」でベンチマークを取ってみました。

Crystaldiskmark_Hitachi_HTS541680J9SA00

同じ環境で「Intel X25-M [SA2MH080G2R5](SATA/MLC/80GB SSD)」も取ってみました。

Crystaldiskmark_X25M

X25-Mは2009年7月頃発売の製品で、シーケンシャル書き込み速度250MB/s、シーケンシャル書き込み速度70MB/sという性能。

今となっては書き込み速度が遅い製品ですが、これでもWindows XP時代のノートパソコンが快適に使えるようになりました。

次の換装予定

古いノートパソコンなので、SSD換装でどのくらい快適になるか未知数だったので、今回は余っていたX25-Mで「お試し換装」を行いました。

「インターネット閲覧しようとしても画面が表示されない!」「Excel起動しても全然開かない(10秒以上)」という状態だったのが、すぐ開くようになりました。

というわけで、「Sandisk SSD Ultra Plus 128GB」を注文済み。

近日換装しなおす予定です。

Ultra IIシリーズの方が書き込み速度が速いので、これから購入する方はそちらがお勧めかも知れません。(Ultra IIシリーズはMLCでは無く、TLCにSLCを組み合わせたものです。TLCに不安がある方はUltra Plusシリーズの方が良いかも知れません。)

→換装しました。

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